BSアンテナと地デジアンテナをセットで工事すべき理由とは?

地デジを視聴するためにはテレビアンテナの設置が必要となりますが、一緒にBSアンテナを設置するか悩んだ経験のある人は多いのではないでしょうか。実はBSアンテナと地デジアンテナをセットで工事することで、単体工事で行うよりも費用や手間を抑えることが可能です。

新築住宅の建設時、地デジを視聴するためにアンテナ工事を行うのが国内ではメジャーとなっています。その際、BS番組が好きな人は悩まずBSアンテナも設置しますが、そうではない人はBS放送を視聴するかわからないため、とりあえず地デジ用のアンテナだけ設置しようと考えるのも不思議ではありません。

しかし、いずれBSアンテナを設置する可能性があるのならば、地デジアンテナと一緒に設置することをおすすめします。アンテナ工事をした後に後悔しないように、BSアンテナも一緒に工事するメリットについて知っておきましょう。

BSアンテナと地デジアンテナの違い

地デジとBSという言葉はよく耳にしますが、一体何が違うのでしょうか。双方の大きな違いは、発信された電波がどこを中継して視聴者のもとに届けられるかという点です。

地デジは「地上波」の名の通り、地上に設置された放送局から電波が発信されています。対するBSは「衛星放送」となり、テレビ放送専用に打ち上げられた人工衛星から電波を発信しています。

そのため、地デジは地上に設置された放送局から電波を発信していることから受信可能な範囲が限定的です。受信可能な範囲を広げるために、各地に電波を中継する放送局を設置しているものの、障害物などが原因で電波を受信できない地域が発生してしまうことがあります。

一方で衛星放送は、宇宙から地上に降り注ぐように電波が発信されているため、離島や山奥でも受信環境さえ整っていればどこでも視聴可能という優れものです。

地デジとBS放送では、他にもサービス内容等の違いがありますが、それぞれに魅力があると言えます。

BSアンテナ

BS放送を視聴するためには、お皿の形をしたBSアンテナを設置する必要があります。その特徴的な形から、風に弱いという欠点があるため注意が必要です。一般的に高所へ設置することが多く、強風が吹いた場合に壊れてしまうケースもあり、取り付け工事をする際にはしっかりと固定する必要があります。

また、BSアンテナを設置する際には、しっかりと電波を受信するためにもアンテナの方向に気をつけなければなりません。隣の家が電波の受信を阻害してしまう可能性もあるので、そのような場合はどこに取り付ければ良いのか業者の方とよく相談してから取り付けると良いでしょう。

地デジアンテナ

近年では、地デジアンテナの種類が増え、従来のタイプからデザイン性の高いタイプまで様々なラインナップがあるため、用途や電波状況に応じた選択が可能です。地デジ電波の受信状態は、電波塔との方位角や受信地域との距離によって異なるので、事前に電波の受信状態を確認しておく必要があります。

BS/CSを視聴している世帯の割合

BS/CSを視聴するか悩む人も多いかと思いますが、実際にはどのくらいの割合で視聴しているのでしょうか。総務省の資料によると、令和2年4月のデータでは、77.1%の世帯にBS/CS環境が普及していると発表しています。

近年では、新型コロナウイルス感染症の影響により、「人混みに抵抗がある」「自粛期間中に自宅でテレビを楽しみたい」という理由で契約が増加傾向にあるとのこと。今後のイベントに備え、今のうちにBS放送を視聴できる環境を整えておくのも良いかもしれません。

BSアンテナと地デジアンテナをセットで工事すべき理由

冒頭でお伝えした通り、BSアンテナと地デジアンテナをセットで工事すれば、費用や手間を抑えることが可能です。そのため、少しでもBSアンテナを設置する可能性がある場合には、タイミングを逃すと必ず損をしてしまいます。

設置費用がかさむ

地デジアンテナとBSアンテナの設置工事を別々の日程で行う場合は、出張費・作業費等が重複して発生してしまい、最低でも1万円ほど余分にかかってしまうのが一般的です。

一方で、セット工事の場合は電波調査・設置場所の判断等の一部をまとめて行うことができるため、重複もなくお得となります。

余計な手間がかかる

BSアンテナの設置を後回しにした場合、料金だけではなく、依頼から施工までにかかる時間も重複してしまいます。お金や時間を無駄にしないためにも、十分な検討が必要です。

少しでも迷いがあるなら、後回しはやめた方が吉

例年、オリンピックやパラリンピック、ワールドカップが近づくと地デジアンテナとBSアンテナを一緒に工事を依頼する人が増えます。アンテナ工事の際に、今は見たいBS放送がなくても今後のイベントに備えてアンテナを設置してみてはいかがでしょうか。

ただし、BSアンテナや地デジアンテナには様々な種類がありますので、適切なアンテナを選ぶためにも、まずは一度、プロであるアンテナ工事業者に相談してみてください。