アンテナと雪、雪による受信障害について

「こたつでミカンを食べながらゆっくりテレビを見る」
冬のならではの楽しい光景ですよね。そんなくつろぎの時間に突然起こるテレビの「受信障害」。
これからの時期には降雪によってテレビの映りが悪くなる、ノイズが入るという事が起こりやすくなります。都会に降る水分を多く含んだ雪「ベタ雪」は受信不良をより起こしやすいと言われています。雪による受信障害とその対策についてみていきましょう。

こんな症状はありませんか

  • 映像が止まってしまったり、画面が真っ暗になり何も映らないことがある
  • 映像にモザイクがかかったようになったり、ノイズがはいったりする
  • 「受信できません」などというメッセージが画面に出る
  • 録画予約をしていたのに、録画ができていなかった

雪が激しくなり、窓の外が真っ白になってきたころ、テレビ画面や映像に上記のような状態がある場合、雪によるテレビ電波や信号の受信障害が考えられます。受信障害の原因として
・降っている雪
・アンテナに積もった雪
・屋外に設置されたブースターや分配器の故障
などが考えられます。降っている雪や雨がテレビ塔や中継基地局から発信された電波の受信を邪魔することでアンテナ到達レベルが低くなり映像が映らなかったり、ノイズが入るという受信障害が起こります。また、アンテナ自体に雪が積もることで電波が受信できなくなってしまうケース、雪解けの水分がブースターや分配器の中に入り込んで機器の故障を起こすケースもあります。

雪が降りやんだ後に

天候の回復とともに症状も回復する場合は雪や雪雲によって電波が邪魔をされ、受信レベルが低下していたことが考えられます。アンテナに積もった雪が解けるのを待つか、安全が確保された状態であれば積もった雪をほうき等で払いのけることで受信障害の症状が改善することがあります。天候回復後、雪が解けた後も映像が映らない、ノイズが入るといった受信障害が続いている場合は、受信機器(アンテナ、ケーブル、ブースター、分配器など)の損傷や、雪や風によってアンテナが動いてしまい、受信方向を向いていないことなども考えられます。

降雪時や雪が積もっている状態で、屋根の上やベランダのアンテナなどを確認することは大変危険です。確認、調整はアンテナ工事専門業者に依頼されることをお勧めします。
マンションやアパート等、集合住宅において何軒ものお宅で受信障害が発生している場合は、共聴システムに障害が発生していることが考えられます。管理人、管理組合、管理会社などにお尋ねください。

雪の季節の良好な視聴のために

雪が降る前のいくつかの対策が受信障害の予防に効果的です。

◎晴天時の電波受信レベルを高めに設定する

降雪前から電波の受信レベルを上げておくことで、降雨や降雪で電波の減衰があっても映像に影響が及ばないようにすることが出来ます。受信レベルの確実な測定や設定のため、アンテナ専門業者に依頼することをおすすめします。

◎地デジアンテナを薄型アンテナ、平面アンテナにする

八木アンテナに比べて壁面に取り付ける薄型アンテナ、平面アンテナは、積雪を防ぐことが出来ます。

◎パラボラアンテナへの対策

パラボラアンテナはその形状により雪が積もりやすくなっています。雪があたりにくい軒下に置く等の対策の他、アンテナカバー、撥水塗料を使用することも着雪の防止、雪によってアンテナが動くことを防ぎます。

積もった雪を解かすためにアンテナやケーブルに水やお湯をかけるという方があります。水やお湯が同軸ケーブルの接続部分に侵入して接触障害を起こしたり、水によって電流がショートすることも考えられますので大量の水、お湯をかけることは避けるべきでしょう。