テレビアンテナの寿命はいつ?交換目安と確認方法を解説します

テレビアンテナは新築当初に設置される場合が多く、その後はしっかりと見る機会もなく、寿命が近づいていたり、劣化が進んでいることに気づかないケースもめずらしくありません。

また、近年では目覚ましい進化を遂げるテレビですが、テレビアンテナの質が画質に影響を及ぼすとも言われています。

いつまでも快適なテレビ視聴が行えるよう、テレビアンテナの寿命やその見分け方、劣化の原因について確認しておきましょう。

テレビアンテナの寿命は、取り付け工事後「約10年」

テレビアンテナの寿命である耐用年数は、取り付け工事をしてから約10年と言われています。条件次第で10年を経過しても問題なく使用できる場合もありますが、安全面や画質への影響を考えると、10年を経過したタイミングで一度メンテナンスをしておくと安心です。

テレビアンテナの寿命を左右する要因はさまざまですが、最大の要因は天候の影響によるものと考えられています。特に屋根の上に設置されているテレビアンテナは過酷な環境にあり、かつ海が近い場合には、潮風に含まれる塩分により金属がサビてしまうため、通常よりも寿命が短くなりますので気をつけておきましょう。

寿命が近いテレビアンテナの見分け方

テレビに不具合が起きた場合や、メンテナンスの際に異変が見られた場合には、テレビアンテナの寿命が近づいている可能性が高いです。以下のようなケースに当てはまる場合には、テレビアンテナを交換する必要があるかもしれません。

一部のチャンネルで映像が乱れる

テレビのチャンネルの中で、どれか1つのチャンネルのみが映らないのか、それとも全てのチャンネルが映らないのかを確認しましょう。テレビを買い替えたり、設定をリセットした場合には、追加でチャンネル設定をしなければ正常にテレビ視聴を行えないケースもありますので注意が必要です。

自宅に複数のテレビがあり、全台が映らない状態

複数のテレビがあるご家庭の場合、いずれか1台でも正常に映るのであれば、テレビアンテナ以外の問題が原因であると考えられます。テレビ本体の故障やケーブル接続部分の接触不良、断線、サビが原因となり分配器が機能していない可能性があります。そのほか、掃除の際にテレビ裏の配線ケーブルが抜けてしまっていたというケースもありますので、テレビ本体の周辺も確認してみましょう。

テレビアンテナが傾いている

屋内でチェックをしても原因が不明であれば、外に出てテレビアンテナ本体の状態を確認する必要があります。特に、台風などで強風が吹いた後にテレビの映りが悪くなった場合には、外の安全を確認してからテレビアンテナ本体の状態を目視でチェックしてみましょう。

テレビアンテナ本体が取り付けられているマストが倒れていたり、ワイヤーが切れて風に揺られているケースもあります。テレビアンテナ本体はステンレス製で頑丈に作られていますが、長い時間をかけて歪みが蓄積されると土台ごと折れてしまうこともありますので注意してください。

テレビアンテナの素子に破損部分が見られる

設置されているテレビアンテナが八木式アンテナである場合は、「素子」と呼ばれる魚の骨のような形状をしている細い棒の部分を確認してみましょう。アルミ製で作られており、テレビアンテナ本体が倒れたりした場合には破損する恐れがあります。

▼八木式アンテナについての詳細はこちら
https://beko-denkou.com/column/column214

テレビアンテナを構成する大部分がサビている

テレビアンテナ本体や周辺機器のサビが原因となり、電波の受信ができなくなるケースがあります。また、金属の腐食が進むと強風や雪に対して弱くなり、破損や大きな事故につながる可能性が高くなりますので、現状でテレビ視聴に問題がない場合にも気をつけておきましょう。具体的なチェックポイントは、以下の通りです。

  • テレビアンテナ本体
  • テレビアンテナ本体を屋根に固定する屋根馬
  • テレビアンテナ本体が取り付けられているマスト
  • テレビアンテナ本体を支えるステー(針金の支線)
  • テレビアンテナ本体のポール部分(※早急な対応が必要)

テレビアンテナの劣化が進む原因

さまざまな要因によってテレビアンテナの劣化が進めば、寿命が10年以内に短くなることも往々にしてあります。より確実な交換時期の目安を把握するためには、ご自宅の環境にテレビアンテナを劣化させる原因が潜んでいないかを確認することが必要です。

テレビアンテナが設置されている場所の環境

テレビアンテナが設置されている場所の環境は、寿命を左右する大きな要因となります。以下のような環境に置かれている場合には、劣化の進行スピードが速くなる可能性が高いです。

  • 海沿いの場所(潮風による金属の腐食)
  • 強風が当たりやすい場所(金属の腐食+風による負荷)
  • 雪の多い場所(金属の腐食+雪による負荷)

テレビアンテナの素材

現在のテレビアンテナは大半がサビにくいステンレス製で作られていますが、銅やアルミを使用した古いタイプである場合には、金属の腐食が進むスピードが速いと言われています。防水加工が弱く、ひとたび浸水すると一気にサビが広がりますので注意して定期的な点検を行うようにしましょう。

屋根の素材

屋根の上に設置するタイプのテレビアンテナは、屋根の材質によっても寿命が左右されます。また、屋根の劣化が進むことにより、テレビアンテナが倒れて破損してしまうケースも少なくありません。テレビアンテナの点検時には、屋根の状況も一緒に確認しておくと安心です。

天候による影響

屋根の上に設置されているテレビアンテナは、天候による影響を避けては通れません。立地的に問題がなさそうな場合であっても、台風が多く強風に煽られる日が続いたり、大雪が続きテレビアンテナ本体や周辺機器に負荷がかかったなど、イレギュラーなケースで劣化が進行することもあります。

定期的な点検とメンテナンスを行い、寿命が近い

テレビアンテナの寿命は忘れがちであり、さまざまな条件によりその期間は千差万別です。突然のトラブルを防止するためにも、まずは点検を行い、現状と交換時期の目安を把握しておきましょう。

ただ、テレビアンテナの点検やメンテナンスは、高所作業となり危険を伴います。アンテナや電波などの専門知識が確実に必要となるため、異常が見られたら迷わずアンテナ工事の専門業者に依頼するのがおすすめです。